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編む手/解く手

次のアートプロジェクトの企画書たたき

編む手(あむ て)/解く手(ほどく て)

何かを生産することを目的としない、ただ編むために編むことをする

そして編んだものは、だれかの手によって解かれる

解かれた糸は、まただれかの手によって別の形に編まれる

 

▪︎参加の方法

A.糸で何かを編む。具体的な形にする必要はない。ひたすら手の赴くままに編む。

B.だれかが編んだものを、手の赴くままに解いていく。

C.だれかが解いた糸で、何かを編む。または、だれかが編んだ続きを編む。

 

▪︎補足

手先が器用でない人でも、解く作業なら参加できる。

5,6歳以上ならできるレベルの指編みから、上級レベルのかぎ針編みなど、編み方の例をいくつか提示する。

 

▪︎(表向き)コンセプト

単純作業をしながら思考することもできれば、頭をからっぽにしてひたすら手を動かすこともできる。

手を動かしながら会話をすることもできる。そのため、いろいろな世代の人が集う拠点で≪編む/解く≫を実施することで、新たな形での交流が実践できるのではないか。

毛糸は、編んで形を作り、解くと1本の毛糸に戻り、また編んで形を作ることができる性質を持つ。可変性と可逆性を併せ持った素材に、時間を超えた他者とのつながりを託すことができるのではないか。

 

▪︎課題

手芸の一種である編み物のジェンダーバイアスについて、どう対処するか。「女の趣味」みたいな見方があったときに、いかに反抗しうるか。

 

▪︎参考になりそうなもの

「あみきをほどく 家庭用編み機の展覧会」https://www.setagaya-ldc.net/program/580/

上羽陽子・山崎明子 編『現代手芸考』フィルムアート社、2020年

山崎明子『近代日本の「手芸」とジェンダー世織書房、2005年