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ビビッとくる

なんとなく疲れて、吸い寄せられるように本屋に立ち寄り、ビビッときて買って帰ったものの、全然読まずに積み上がっていく本というのがある。それも何十冊と。

断捨離好きの自称ミニマリストのあなたには、さっさとメルカリかブックオフに売りに出した方が得だし、読まないならとにかく捨てろと言われそうである。

今の私には、正直、ちょっと気晴らしに読書でもするか〜というような時間はない。なのに、大学の帰り、へとへとに疲れた体で本屋に寄って3冊は買ってしまう。お金があるような錯覚に陥ってしまう借金があってね、貸与型奨学金というんだけど。

でも、自分の部屋がだんだんと図書館に近づいてくるにつれ、いざ行き詰まったとき、手元にあった本が救いの手を差し伸べてくれたときの喜びといったら。あのとき、なぜだかわからないけど、ビビッときて買ってくれた私、ありがとう〜(嬉)という気持ち。そういう嬉しい瞬間が最近増えてきた。ビビッとくる部分というのは、物心ついたときから死ぬまで、というと極端かもしれないけれど、数年経ったくらいじゃ変わらないのだと思う。今の自分の「ビビッ」は、いつか本領を発揮するときが来ると信じて、そのときを待ち続けたい。