MENU

セーラームーンとかプリキュアとか

最近、私が子どものころリアルタイムで観ていた女児向けアニメやゲームのグッズがいろいろ出回っている。スマホケース、コスメ、洋服、コラボカフェ、カプセルトイなどなど。小さい頃に触れたカードの光沢、ツルッとして少し硬そうな質感を想像しながら見ていた変身衣装の袖や腰の立体感のある部分、触ったら跳ね返ってきそうなくらいふわっとしたプリーツスカート、を想像してたのに、市販のコスプレ衣装はペラペラの布で落胆したり、キラキラしていて大人っぽいけどかわいい色味の変身コンパクトへのときめき、それをパカっと開くときの感触への憧れなど、感情と記憶が全部蘇ってくる。しかも、私は親におもちゃをねだることを遠慮していたし、親もクリスマスですらプリキュアのゲーム機を買ってくれなかった。(大人になった今おもちゃ売り場を見渡して気づいたが、トミカプラレールシルバニア、リカちゃんなどの類も含め、1つ買ったらその後100個くらい買い集めることになる。私に1つ目を買い与えなかった親は賢かったかもしれない)

あの頃とは違い、自分で買う選択権を得た今、そんなに根深いところの「憧れ」「ときめき」に訴えかけてこられると、容易に手を出してしまう。フィクションと現実の区別もおぼろげな頃、半ば本気で抱いた憧れである。今でも心の奥底にしまってある。

去年セーラームーンの手帳は即座に衝動買いしてしまった(あと3ヶ月使える)。完全に取り込まれている。大人たちは私たちを上手いこと利用しようとしている。まだ20歳そこそこで、世間を甘く見ている我々の世代をターゲットにしている。

つい、おもちゃを買ってもらえなかった過去の自分に、自分のお金で買ってあげるチャンスが来た!と思って興奮しがちだけれど、ちょっと立ち止まって冷静に考えたほうがいい。