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ただ喋って一泊しただけの朝帰り

こんな夢を見た。

18時に伺いますと連絡してみかんを届けたら、温かいお茶でもどうぞ、と誘われたので、部屋に入った。みかんを食べてお茶を飲みながらただ話して話して、23時になっていた。真剣にセックスについての話などをしたが、質問には恐らくまともに答えられていない。0時には一旦切り上げよう、ということになり、結局私は1時に自宅へ戻って、着替えて顔を洗って歯磨きをして、1時40分にまたその部屋へ戻っていた。外の空気は完全に冬、という感じで凛としてはいるが、寒いというよりかは、心地良い。私は2:1の信頼と警戒を持って窓を3回ノックした。私の警戒は、床の布団ではなく上段のソファを選び、信頼は同じソファで眠ることをノーと即答して横たわった。警戒は、眠らないことに決め、気配を察して振り解けるように構えを整えた。私は、この部屋で例外を実行できればきっと面白いぞと思って、仮想の駆け引きに耐えた。自宅に招き入れる、あるいは、その誘いにOKすることが、すなわちセックスをしてもいいという許しの意味である、という公式は必ずしも成り立たないことをこの人となら証明できると思った。長い夜だった。朝になった。時計が手元にないので、もう昼前くらいなんじゃないかと心配になったが、床で眠っている人は、起きたのかと思ったら、俊敏に寝返りを打つだけで起きる気配がないし、このまま帰ってしまうのは何か違う気がした。私は彼にどうやって起こされるのだろうという好奇心から、彼よりも長く眠っているフリを続けてみようと考えながら、こんな無防備を装いながらも主導権は奪われないようにして、人を試すようなことをしている自分、性格悪いな~と可笑しくなったし、例外を実行できなくてもまあいいや、という諦めというよりは期待も正直抱いていたから、こんな実験みたいなことをしていた。結局、尿意と喉の渇きに限界が来て、起き上がった。眼鏡をかけようとしていたら、ちょうど彼は起きた。指一本触れなかった。

帰宅、朝8時。湯船に浸かる。出かけるつもりで着替えたけど、そのまま自分の布団に潜る。